更新日:2016年05月16日
この値段の差ってなぁに?【塩の種類】
つくり方の違いでわかる塩の種類
自然塩
単一の海水(岩塩)をもとにつくったもの。
海のミネラルを含み、複雑な旨みがあるのが特徴。
おにぎりやお刺身、焼き鳥、天ぷらなど、 塩そのものを味わう料理にオススメ。
①天日塩
海水を太陽熱と風力だけで 水分をとばし結晶させたもの
~高知県:天日塩あまみの製造現場の様子~
②平釜塩
天日干しの途中から平釜で煮詰めたもの
~山口県:百姓の塩の製造現場の様子~
③岩塩
地殻変動によって海が隆起し、これが干上がって出来たもの。世界の塩の2/3が岩塩です。
有名な岩塩『ヒマラヤ岩塩』や『アンデス岩塩』
再生加工塩
輸入原塩(メキシコ・オーストラリア等の天日塩)を日本で水又は海水に溶かして作ったもの。
にがり等を人工的に加え、ミネラル分を調整して、再結晶させたものもあります。
原塩を海水で融解加熱した際にミネラル分が失われ、辛味が強くなるので、にがりやミネラルを加えて成分調整を行います。
きれいな沖縄の海水は、塩づくりに昔から最適。 漬物、焼き魚などにもおすすめ。
~沖縄県:シママースの製造現場の様子~
どうしてわざわざ輸入岩塩を海水で溶かすの?
〜塩専売制度の歴史〜
明治38年に制定された塩の専売事業制度により自然塩の国内製造が禁止に。
自然塩を求める消費者運動を背景に、わずかに残った一部の塩の生産者は、国に許可された方法(輸入天日塩を国内の海水で溶かして乾燥させる方法)で自然塩に近い塩づくりを追究。
1997年の自由化以降もこの技術は引き継がれ、多くの人に利用されています。
精製塩
「イオン交換膜法」という製法で、「塩化ナトリウム」だけを海水から取り出して、99%以上純粋な塩化ナトリウムを精製したもの。
現在、日本で造られている塩の90% 以上は、イオン交換膜製塩法によるものです。
形は均一ですがミネラルなどの栄養素を含んでいません。
塩に含まれるミネラルは1%程度ですが、選ぶなら自然塩や再生加工塩などのミネラルが入ったものを選びたいですね。
ちょうどよい塩加減
塩(ナトリウム)は栄養素の消化吸収や神経伝達の働きをよくするなど、欠かすことの出来ない栄養素ですが、濃い味付けに慣れてしまうと塩分過剰となり高血圧、腎臓疾患などといった病気を引き起こすリスクも。
素材の美味しさを引き出してくれる「ちょどよい塩加減」をマスターして、美味しく健康な食生活を送りましょう。
素材の旨みが引き立つ!タイミング