更新日:2015年03月23日
塩レモンのレシピに必ず欲しい「国産」の表記(1/3検査結果)
農薬の残留基準値以下は安心か?
残留農薬の検査をするにあたり、以下のような形で調査を進め、残留農薬検査を外部機関に依頼しました。
まずはスーパーのレモン売り場へ・・・!
5店舗のスーパーを回ったところ、販売されていた輸入レモンはすべて南米産でした。
収穫時期終盤で収穫されたレモンに使用される老化防止剤である「2,4-D」の表示はありませんでした。
その他のポストハーベスト農薬については、どこの店舗の輸入レモンも大体同じような種類の農薬を使用していました。
厚生労働省の残留農薬検査結果を調べてみると・・・
輸入食品や国内に流通する食品について、厚生労働省および各自治体は残留農薬検査を行い、結果を公開しています。
その結果を見ると、どうやらレモンに関しては上記の5項目が高い確率で残留しているようです。
店舗調査では、「2-D-4」は使用されていませんでした。
また、「フルジオキソニル」はよく使われていましたが、厚生労働省の検査では検出率が低い結果でした。
そのため、今回の検証ではポストハーベスト農薬ではありませんが、栽培時に害虫駆除のために使用される農薬「クロルピリホス」も検査してみることにしました。
検査結果
検査した3種類の農薬に残留が認められました。
さらにポストハーベスト農薬に使用される2種類(イマザリル・チアベンダゾール)の残留濃度は栽培時使用農薬であるクロルピリホスの4.5~20倍近くであり、その残留濃度の高さが目立ちます。
収穫「前」の散布であろうと、収穫「後」の散布であろうと、残留農薬は国による残留基準値で規制されています。しかし、その残留基準値は、ポストハーベスト農薬の方が高く設定され、また、実際に今回の検査でもポストハーベスト農薬の方が高い値で検出されました。
遠い国から長期間の輸送に耐えるためには、多くの農産物でポストハーベスト農薬を必要とします。今回の検査を行ったレモンを始め、輸入農産物には、ポストハーベスト農薬を必要としない国産フルーツ以上に残留農薬を摂取しやすいと考えられます。
そして基準値以下であるからといって、安心できるかと言えば疑問です。
残留基準値の根拠となる農薬の毒性検査は、その農薬1種類のみでの検証です。
例えば、今回の3つの農薬を同時に摂った時、体にどのような影響を及ぼすのかは検証されておらず不明確です。
そして私たちの周りには数え切れないほど多くの農薬や化学合成食品添加物など化学物質が溢れています。
これらすべての化学物質がそれぞれどのように反応しあい、体に影響を及ぼすのか。
複合的な影響を検証することは現在では不可能です。