更新日:2021年09月06日
おいしさの秘密を訪ねて~牧場篇~
秋川牛乳ただ一つの生産地、むつみ牧場–おいしさの秘訣に迫ります!
秋川牧園の牛乳ができるまでを 新入社員がリポートします!
エサへのこだわり
谷口:よろしくお願いします! 早速ですが、牛に与えるエサにこだわりなどはありますか?
手嶋さん: はい。まず、むつみ牧場には常時約80頭の乳牛がおり、6ha(東京ドーム約1.3倍)の土地で牛のために牧草を育てています。そして、牛の好きなサイレージ※という飼料を作ります。 サイレージから甘酸っぱいラズベリーの匂いがしたら発酵が十分にすすんだ証拠。粗飼料や濃厚飼料など10種類の飼料を牛の顔を見ながら最適な配合で与えています。牛を毎日見ることで特徴を覚えたり、顔を見ただけで体調がわかったりします。調子が悪そうな時は一頭ずつ微妙にエサの配合や量を変えたり、搾乳量を減らしたりしています。 いつもと様子が違う時は、やはり顔が違うんです。
谷口:エサだけでなく与え方にも気を配られているんですね! ※サイレージ…牧草を乳酸発酵させたもの
牛によって変わる生乳の味
谷口:一頭ずつエサの配合を変えたりするということは、生乳の何か変化はあるんですか?
手嶋さん:配合も変えますが、牛によって好きな飼料やその日の気分で、食べるものが変わります。 そして、食べるものが変わると生乳の味も変わります。人間も夏にはさっぱりとしたものが食べたくなるでしょう?牛も夏はさっぱりした飼料を選んで食べます。冬はまた逆。 鼻で器用に餌を選ぶ姿はかわいいですよ。 そうして夏に搾った生乳は夏に乳脂肪分が少なくなるから、冬に比べてすっきりとした飲み口になるんです。
健さん:夏場は乳脂肪分がかなり低下するのでコクや飲み口は随分変わってしまうけど、タンパク質、乳糖、カルシウム等のミネラル成分はそこまでは変わりません。 【さっぱりしてる=栄養が不足してる】というのではないんですよ。
谷口:なるほど、季節によって牛の飼料は変わり、それが牛乳に現れるんですね。 自然の恵みを牛からダイレクトに受け取れた気がします! これからの季節が楽しみです。ありがとうございました!
手嶋さんの小話
飼育をしていると、牛に驚かされることがあります。 とても人懐っこく、僕の後ろをついてくるような牛がいたんです。 その牛が子牛を生んで、ひ孫の代。なんとこの牛から生まれた牛がみんな僕の後ろをついてくるんです! 遺伝を感じましたね。ちなみに、暴れん坊な牛の子は暴れん坊でした(笑)
乳を運ぶ仕事人、ミルクローリー
ミルクローリーとは生産地から牛乳工場まで生乳を運ぶ車です。 大切に育てられた牛の生乳は週3回、ミルクローリーと運転手の二人三脚で、温度を保ちながら運ばれます。牛乳のおいしさを保つために欠かせない、秋川牧園の仕事人です。
健さんより
生乳の温度が高くなり、品質が低下しないように、迅速に運んでいます。 皆さんにおいしい牛乳をお届けするために日々頑張っています。