更新日:2019年05月17日
野菜のおいしさは土で決まる/ゆめファーム(山口県)
栄養充実、美味しさ格別
ゆめファームの安心野菜
秋川牧園本社近くに広がる『直営農場ゆめファーム』の畑。日々試行錯誤を繰り返しながら丹精込めて野菜を育てています。
「無農薬なら虫食いがあって当たり前」じゃない工夫
時に、「虫食いが少なくきれい過ぎる。何か農薬使ってる?」とご質問いただくことがあります。たしかに無農薬栽培では一度虫がつくと作物が全滅してしまうことも。そのためこまめな草刈りや防草シートを敷く、防虫ネットや不織布で作物を覆う等、虫を寄せ付けない様々な工夫をしています。
また、防虫効果をもたらすため隣の畝にコンパニオンプランツとして異なる作物を植える工夫も。最近では畑の周りに高さ2メートル近くにもなるソルゴーという牧草を植え、風と飛来する虫を防いでいます。
土が育てる「野菜」と「おいしさ」
農業の基本は「土」。どんな野菜の種をまいても土が悪いとうまく育ちません。ゆめファームでは土づくりにおいても様々な工夫が。役目を終えたソルゴーは刈り取られた後、一部は秋川牛乳の乳牛たちがいるむつみ牧場で飼料に。残りは粉砕し、畑にすき込みます。
畑に生える雑草、収穫後の残渣も緑肥として鶏糞とともに畑に混ぜ込みます。たくさんの有機物を入れることで微生物が大活躍し、野菜が喜ぶ団粒構造を持ったフカフカの土が育ち、そのサイクルを繰り返すことで畑の「地力」を上げています。
地域の方が耕作されなくなった水田を借り、化学合成農薬や化学肥料不使用で野菜を栽培している畑。田んぼ特有の粘土質だった土はいまではフカフカに。手で軽く掘るだけで丸々ジャガイモがコロコロ。
鶏の生産者だからできること
畑に施す鶏糞にも秋川牧園の生産力が生きています。元々鶏糞は窒素・りん酸・カリウムの、作物の成長に必要な栄養素がバランスよく含まれた肥料で、有機JAS認証作物の肥料としても認められていますが、実は鶏糞の生みの親、鶏が食べた飼料の種類や抗生物質の使用は言及されません。ゆめファームで使うのは、もちろん秋川牧園100%の鶏糞。残留農薬や抗生物質、抗菌剤の心配のない若鶏と、採卵鶏※の鶏糞をしっかり発酵させた完熟堆肥を使用し、より秋川牧園らしい循環型農業に取り組んでいます。
※採卵鶏については、日本では飼料安全法に基づき10週齢以降は抗生物質、抗菌剤は与えることはできないため、その鶏糞も安全性は高いとされています。