更新日:2019年01月21日
健康がおいしさのヒミツ/横田農場(大分県)
秋川牧園の鶏はヒヨコのときから抗生物質や抗菌剤などを使っていません。それは、鶏自身の健康的な生活を大切にしているから。シンプルな料理でも鶏肉の風味をしっかり楽しめるおいしさのヒミツは、〝健康″にこそあったのです。
食事・運動・睡眠
鶏本来の生活が健康を育む
生活習慣が私たちの健康に影響するように、鶏の健康も日々の生活から。良質な飼料とストレスフリーな環境においしさのヒミツがありました。
健康を基本とした独自の飼育
「どうして抗生物質を使用せずに育てられるのですか?」こんな質問を時々いただきます。私達は特別なことをしているわけではありません。鶏達は栄養バランスを考えた独自配合飼料を毎日食べ、自由に動ける広々とした開放型鶏舎で自然の日光を浴びながらのびのびと育っています。
そして夜が訪れると静かで暖かな環境で朝まですやすやと眠ります。私達が日々の積み重ねから健康な身体をつくるように、鶏の健康も日々の積み重ねなのです。
飼育方法以外にも投薬に頼らないための様々な対策をしています。例えば、オールインオールアウト。農場単位で鶏の導入・出荷を同時に行い、入替え前に農場に鶏がいない期間を約3週間設けて鶏舎の洗浄・消毒を実施し、病気の発生をブロックします。また、その間に鶏舎の敷料となる堆肥を一旦山積みにします。こうすると堆肥は発酵し、その発酵熱で悪用菌を殺菌できるのです。
コストを重視すれば、鶏の健康は二の次にするのでしょうが、秋川牧園では安心とおいしさを考えて、鶏が元気に育つための努力を惜しまずに飼育しています。
Column ー コスト重視養鶏の実情
戦後の経済成長とともに養鶏業界もコスト重視の飼育方法に移り変わっていきました。敷地当たりの生産量を増やすため、鶏舎に鶏を詰め込む密飼いを行ったり、運動してカロリーを消費しないように日光が入らない真っ暗なウィンドウレス鶏舎で育て、飼料コストを削減したりといったケースも多々。また、早く太らせるために、夜通し鶏舎内の電灯を点けて鶏達を寝させずにエサを食べさせ続けるといった例も。鶏達は本来の生活サイクルを損なわれ、ストレスが溜まり、病気を招きます。そのため抗生物質が必要になるのです。
そよ風が通り抜ける長閑な山里で(大分県・横田農場)
山道を登るとぽつんと現れる横田農場。あたりには民家も少なく自然豊かで長閑な場所です。木々の間からは気持ちの良いそよ風が。優しい笑顔の夫妻が穏やかに鶏達を見守りながら暮らしています。
大分県中津市、山々に囲まれた緑豊かな里に秋川赤どりを育てる養鶏農場のひとつ、横田農場は在ります。山を拓いて鶏舎を建てた広々とした敷地は風に揺れる木の葉の音が聞こえるほど長閑。一般的なブロイラーよりもゆっくりと育つ秋川赤どりを横田夫妻が二人三脚で大切に育てています。
健康的な飼育は特別なおいしさに
自分達で育てた鶏は、感謝の気持ちを込めて、出荷の度にいただいているという横田夫妻。「他の市販の鶏より、やっぱりおいしいよね」と口を揃えます。養鶏の世界にいる生産者だからこそ、投薬に頼らない健康的な鶏のおいしさは、実感もひとしおです。
お二人におすすめの食べ方を聞くと、「シンプルに塩胡椒!」。シンプルな味付けでも、充分にその深い味わいが感じられるのです。
健康に育った若鶏のおいしさは、
「レバー」で確かめてみてください。
レバー(肝臓)は鶏の食べた物が血液となって運び込まれる場所。そのためエサの良し悪しがそのおいしさに表れます。秋川牧園の全植物性飼料で育った鶏のレバーは余計な臭みが無く、レバーが苦手という方も食べやすいと好評。まずは塩胡椒でシンプルに、その風味を確かめてみてください。