更新日:2015年08月15日
「大きい卵」と「小さい卵」、何が違うの?
スーパーの卵コーナーに、「M」「L」といったサイズ表記の卵パックが並んでいるのを、誰しも一度は見たことがあると思います。卵の大きさとに選別され、パック詰めされているのですが・・・
さて突然ですが、ここで問題!
卵の大きさは、鶏の何によって決まるのでしょうか?
① エサの食べた量
② 鶏の体格(大きさ)
③ 鶏の年齢
・・・わかりましたか?
正解は、「③鶏の年齢」です。
案外、知っている方が多いかもしれませんね。 では実際に、年齢(※日齢)ごとに大きさを比べてみましょう。
※日齢は、養鶏農家での呼称です。(以下日齢と呼びます)
<6月中旬に採卵したたまごを比較>
日齢が進むにつれて、見た目も重量も大きくなっています。
つまり「鶏は若いうちは小さな卵、年を取るにつれて大きな卵を産む」といこうことです。
一般的な養鶏場では、たくさんの鶏舎で産まれた卵のうち、サイズが似ているもので選別し、パックしていきます。
こうして、「M」「L」というサイズの違う卵パックがつくられています。
先ほどのクイズ、正解は「③年齢」とお答えしましたが、
実は…「①エサの食べた量」も少しだけ正解です。
ちょうど今のような暑い時季に食欲が減退してしまうのは、人間だけでなく鶏も同じ。エサの食べる量が落ちると、産まれる卵も全体的に小さくなりがちです。
他にも、親鶏の品種改良の特性にも影響されて、卵のサイズも変化することがあります。
店舗の棚には、同じ形・大きさの卵が整然と並んでいますが、卵の大きさは、自然の摂理、その他いろいろな要因に影響されて、日々変わっています。
少ない鶏舎数ゆえの悩み 「卵をどうやってお届けするか」
秋川牧園では、たとえば10個入であれば「600g以上」というように、1パックあたりの総重量でパック詰めしています。どのパックも同じ重量にするとなると、1つのパックの中に大きい卵と小さい卵が一緒に入ることもあります。 「M」「L」といった、卵の大きさごとにパック詰めをしていない一番の理由は、鶏舎数が限られていること(=卵の生産量が限られていること)です。
また、なかでも『地に足のついたたまご』の鶏舎数は、現在は2つのみのため、日齢が大きく異なる時期は1パックの中の卵のサイズが、大小さまざまになりやすいのです。
届いた卵のパックを開けると、「あれ、前回は大きい卵ばかりだったのに、今回は大小バラバラだわ…」買った側からすれば、なんだかガッカリした気持ちになるかもしれません。もちろん、できるだけそうならないように、私たちも日々いろいろな工夫をしながら取り組んでいますが、もし「大きい卵、小さい卵が混ざっている」ことがあっても、どちらも新鮮なたまごであることに変わりはないので、ぜひおいしく食べてもらえたらな…と思います。