更新日:2015年09月11日
牛乳は冷凍保存で使えるか?
ご家庭で牛乳が余るとき、皆さんはどうしていますか?
最近の家庭用冷蔵庫は性能もよく、雑誌やインターネットでいろいろな食材の「冷凍保存法」が紹介されていますが、「牛乳は冷凍に向いていない」というのが定説。
理由は「水分と脂肪分が分離するためザラザラする」というもののようです。しかしながら、一部では、「冷凍保存して利用する方法」が紹介されたりもしています。本当はどうなのでしょうか?
実際に秋川牛乳で冷凍牛乳をつくってみました。
牛乳はジッパー袋に入れ、写真のように冷凍しました。(容量は200ml)
ジッパーで解凍した後、コップに入れ、同じ量で秋川牛乳と見た目を比べてみました。
色、香りはどちらも違いがわかりません。実際にスタッフで試飲してみました。スタッフの感想は・・・
スタッフA 「冷凍牛乳は、あっさり薄味になってる…」
スタッフB 「本当だ!薄い牛乳って感じかな」
スタッフC 「うーん、たしかに冷凍しない方がコクがあるね」
全員の結論としては、
「冷凍とそのままとを飲み比べると、味の違いがわかる」というものでした。
次に、冷凍牛乳を料理に使ってみました。
できるだけ牛乳をたっぷり使ったレシピということで「肉団子のミルクスープ煮」を調理。
スタッフの感想は・・・
スタッフABC 「冷蔵で調理したものと比べると、冷凍は若干薄くさっぱりした味かな。」
スタッフB 「確かに、比べるとミルキー感は少なくなったようけど、夏場にはかえっていいかも。」
結果、「料理の材料の場合、冷凍牛乳と冷蔵の牛乳を食べ比べなければ、はっきり違いはわからない」という結論に落ち着きました。
気になるのは衛生上の問題
冷凍牛乳は料理の材料にするには、食味の面では問題はなさそうです。ただ、味や食感の違い以上に気になるのは、衛生上の問題です。
通常、販売されている牛乳は、製造時に熱殺菌され、消費期限内に菌数が一定以上に増えないように製造がされています。牛乳は、消費期限が短く、食品の中でも最もデリケートな品質管理を要する食品です。菌は目にみえないので、牛乳の中にいる菌が多いのか、少ないのかを判断するのは至難の業。特に、梅雨時期や夏場などは、家庭の冷蔵庫での温度管理が難しくなるので、品質も劣化しやすくなります。
冷凍する場合は、賞味期限ギリギリで冷凍させない、酸化させないようにジップ袋などで密閉冷凍するなど、冷凍前から家庭での品質管理を心掛け、食あたりにならないよう十分な注意が必要です。