更新日:2015年07月18日

油がパッと散る「あの洗剤のCM」を自然派石けん洗剤で再現。

べっとりとした油汚れにたった1滴垂らすと、油がパッと散ってしまう映像。
CMで見かけたこと、誰しも一度はあると思います。

こんな感じです。

石けん油(完成)

 こんなにパッと油が散るのを見ると、よほど油汚れをよく落とす強力な洗浄力があるんだな・・・油汚れがひどい献立をした日は、こんな洗剤があると便利だな・・・という気にさせられます。

ところでこの写真、どんな洗剤で再現したと思われたでしょうか?

実は、CMと同じ合成洗剤ではなく、「石けん洗剤」を使って再現したんです。

油汚れが落ちにくいといわれる石けん洗剤でも、パッと散りました。

というより、実はこれはどんな石けん洗剤でも、どんな合成洗剤でも再現できる、当たり前の現象なんです。

かの洗剤のCMは、「他の商品よりも油汚れを落とすパワーが強く、持続力が長い」といったメリットを私達にアピールしているのですが、洗剤(界面活性剤)がどうやって油汚れを落とすのかという基本的なしくみは、石けん洗剤も同じなのです。

油の輪ができる仕組み

一般的な洗剤も石けん洗剤も「界面活性剤」の一種です。界面活性剤とは、2つの物質の境目(界 面)に作用して性質を変化させる物質の総称です。

水と油はいくらかき混ぜてもはっきり2層に分かれますが、洗剤の場合、その境目に作用し、混 じりあわす事ができるのです。

界面活性剤構造

 

界面活性剤には、「水になじみやすい部分(親水基)」と「水になじみにくい部分(疎水基)」 があり、疎水基の部分は水となじみにくいので、水から逃げようと油とくっつきます。

 

 

水と油に界面活性剤を入れた場合、水となじみやすい親水基は容器の中央を向き、疎水基は油となじみ容器の縁側に向いて並びます。また水は分子同士が強く引き合う力(界面張力)が働き、集まろうとします。そのため、動画のような輪ができるのです。
さらに、界面活性剤が多くなれば、疎水基同士が集まろうとし、油が細かく分散。水と油が混じり合う状態になります。しくみ

 

 何が違う?石けんと合成洗剤

葉っぱ上泡石けん洗剤は、自然界に存在する天然油脂(植物油など)とアルカリ(海水を分解して作ったもの)でつくられた界面活性剤です。 下水処理場や河川での分解性が高く、また古来より利用されていることから、人間はもちろん、汚れた水を分解する河川中の微生物やそれを捕食する生物に対する安全性が極めて高いと考えられています。

一方の市販の洗剤は、石油や油脂を原料につくられた、石けん以外の界面活性剤が含まれています。 国内における家庭での洗剤の利用率は、つねに石けん洗剤を上回っています。また、化学技術の向上で、以前に比べ成分の分解性が高くなったともいわれています。 しかし、製造途中に副産物として生成される化学物質や、最後まで分解されない化学物質が、生物にどんな影響を与えているかがわからないという課題が残されています。

だから秋川牧園では、「石けん洗剤」をご案内しています。

CMを見たときのインパクトが大きいほど、購買行動につながる可能性は高くなります。

「なんだかわからないけど、よさそうだから買ってみよう」で購入する前に、「この商品はどんなものなのか?なぜ良いのか?」と考えるくせをつけることも大切にしたいですね。

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