更新日:2012年07月10日
意外と短い科学の歴史
from 秋川 實/代表取締役会長
本記事は2012年7月に作成されました。
「食の安全」に長期的な視野を持って取り組みたい
世の中、科学は大切なことです。しかし、科学的実証しないものは正しくないと短絡的に考えることが、近年において、我々人類が食の安全性について大きな過ちを犯すことにつながったと思えるのです。
要は、この地球の46億年という途方もなく永い歴史の中で、実体的には化学合成技術の歴史は浅く、その影響のすべては鶏名できていないことを大切に考えるべきです。
特に生命現象については、人に安全かどうかの科学的検証は50年、100年という短期間では突き止めることは困難なものであることを悟るべきでしょう。
農薬や添加物のほとんどは
石油を原料とする有機合成化合物
一度認可されても、後に使用禁止になった農薬や添加物の数は知れない!!
現在登録許可されている指定添加物は300種以上に及び、国に登録申請して許可された農薬の種類だけでも4289品目以上にも及んでいます。
しかし、実質的に有機化学合成技術が実用化されて、私達人類の衣食住の中で大きなシェアを占めるようになったのは、まだ50年足らずの前のことなのです。
私達の身の回りを見回してみましょう!!
日本で生産される多くの野菜や果物の中で、農薬を使用しない野菜の生産割合は、まだ1%にも満たないのです(2017年7月時点)。
市販される弁当には相変わらず着色料や保存料が、赤色がきれいなハム、ソーセイジにも亜硝酸ソーダーが使用されているのが普通という状況です。
人類に対する食の安全性は、試験管やシャレーの中の細菌実験だけで判断できるものでありません。
46億年という永い地球の時空の中、その生き物の周りには自然物しかなかったのです。化学合成技術、なかんずく、石油等を原料とする有機化合物はまだまだ新参者なのです。
長い目で見た影響がわからないものには慎重に、体に入れない、口に入れないから始めるべきと考えます。
(株)秋川牧園 会長 秋川 実