更新日：2017年05月03日

あなたの畑・あなたの牧場がここにある（アグリロハス5月号）

ガンと食べ物の深い関係

人生の幸、不幸を左右する健康。今回は、最近テレビや新聞でも目にすることが特に多くなったガンについて、お話をして参りたいと思います。

今、国民の半分以上が、ガンになる時代？

厚生労働省「人口動態統計」の死因に関する統計を見ると悪性新生物という文字が、やたらと目に付きます。

悪性新生物とは、いわゆる「ガン」のこと。確かに、40代から先は、死亡原因のトップに、このガンが定位置となっているのです。

ではガンとは、何者なのでしょう？

ガンは遺伝子が正常に機能して、細胞が再生されている間は、進行も発症もしません。ガンとは、異常な細胞が無限に増殖を始めることにより、異常な細胞分裂が進んで、異常に大きくなるか、異常な形になって行く、これがガンの実態なのです。

例えば、胃が無限に大きくなる、肝臓が限りなく大きくなる…、それが胃ガンであり、肝臓ガンなのです。このような細胞の異常な増殖で、胃が、そして肝臓や腸や肺蔵の細胞が異常な増殖を始め、ついには生命を脅かすことになる…それがガンの厳しい実態なのです。それを防ぐために、抗ガン剤、放射線治療、さらに切除手術等が行われる訳ですが、そこには種々の難点が控えています。

抗ガン剤について考えてみましょう。

抗ガン剤についても日々進化しつつあるところですが、抗ガン剤は、ガン化した細胞、ガン化が進行中の細胞を死滅、又は弱体化させるために投与するものですが、ガン細胞もその患者の細胞の一部であるだけに、ガン細胞には有毒であって、正常細胞には全く無毒であるという抗ガン剤はあり得ないと思わざるをえません。放射線治療についても、最近は種々進歩しているようですが、それについても、副作用の課題は付きまといます。

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なぜ、ガンは増えたのか？

ガンは、昔からあったのでは… ？こんな反論もよく聞きます。そう、お爺さんやお婆さんもガンで亡くなったというようなお話です。

戦後、1960年頃までも胃ガンを代表としたガンはありました。しかし、その当時のガンは、死亡原因の順位においても、今のように、ガンがぶっちぎりで第1位というようなものではなく、まだ死亡原因の主流ではなかったのです。

今では、ガンは、誰もが発症の危機がある病であり、しかもその種類は、腸ガン、肝臓ガン、胆のうガン、腎臓ガン、前立腺ガン、子宮ガン、卵巣ガン、肺ガン、脳腫瘍と、とても書き切れないほど多く、全身のどこでも、ガンの被害に怯えなければならない時代になってしまったのです。

ガンの多発が、今、大きな社会問題化するようになって、もう、50年にもなるように思います。私は医師ではありませんので、医学の専門家とは言えない立場です。それでは、その医学を専門としない私が、なにをもって、食と健康を語るのか…、そしてガンの予防について語るのか…。

それは、ガンという病気は、医学的な治療や切除という方法だけでは限界があり、その大きな解決方法の主流の中に、予防、つまり、発ガン物質である農薬や添加物等を、身体に入れることを極少化する努力が必要であることについて、私の70年間の実践活動の中から、いつも、それを考え、追求してきたことがあるからです。

地球に存在しなかった異物を、人が合成した。

人のガンがこれだけ増えてしまった、その主な原因は、農薬や添加物等の化学合成された物が口に入ったことにあるということなのです。

ここ70年以上も前には、そのように化学物質は、この世には多くは存在しませんでした。それは、有機化学合成の技術が未開拓の段階にあったからです。つまり有機化学合成という炭素（Ｃ）が存在する物質を合成と言う形で繋いで大きな分子にすること、このような技術が企業化されて、その量産が始まるまでは、化学物質が人類の体に入る機会は無かったと言えるでしょう。

有機化学合成という手法で、今まで地球上に存在しなかった農薬や添加物等を合成し、それらが、私たちの体内に入り始めたのは、第二次大戦後のこと。

それらが、ガンの原因となり、20年、30年と言う長い潜伏期を経て、今、ガンになる人が五割を越すところ至ったのです。

この事実から見えることは、ガンに対する最大の予防法は、農薬や添加物を出来うる限り体に入れないということなのです。人の遺伝子組成と全く異なり、寿命の短い大腸菌や、ラットでの安全性試験の結果だけで、発ガン性が無かったから大丈夫という試験方法では、人に対する発ガン性の試験にはならないのです。

まずは、人類が80年以上前には、口にしたことがなかった農薬や添加物等の有機化学合成物は、口にしてはならないということなのです。

では、皆さん、6月号でお会いしましょう。