更新日:2017年02月01日

あなたの畑・あなたの牧場がここにある(アグリロハス1月号)

 

今、新しい年を迎えて

新春を迎え、会員の皆様方おめでとうございます。新しい年が、皆様方に健康と多くの幸せを運ぶものであることを、心から祈念するものです。

お蔭をもちまして、現在地で創業して今年で45年目を迎え、父、房太郎が、中国の大連市郊外で、「口に入るものは、間違ってはいけない」の志のもと、秋川農園を創業した1929年から数えれば88年目を迎えることになります。

このように、「食の安心安全、健康を育てる」という大切な使命のもと、一貫して、天職とも言える農業を全うできることは、いつも食べていただき、ご提携をいただく、多くの会員の方々の励ましによるものと、厚く御礼を申し上げます。今年も、共に歩む生産農家と共に、幸せの原点である「健康」について、そのお役に立つよう精進いたす所存です。一層のご指導の程をお願い申し上げます。

 

創業時にかかげた目標 健康な食べ物であるために

どこまで改善進化できたのか、さらに次に向け、いかに解決して行くのか…、今後将来に向け、さらに出来ることは…、それについて、少し、お話をさせていただきましょう。家内とまだ幼い子供二人を連れ、ポケットの中のなけなしの5万円を握りしめて、食の安心安全の実現に向けて、廃墟の養鶏場を賃借しながら船出したのは、1972年、私、40歳のことでした。

その時に掲げた不可能な夢としか言いようのないその目標とは

① すべての食べ物を安心安全、そしておいしく、栄養豊富に。

② 抗生物質等の薬を使わないで鶏を飼うこと、牛、豚についても無投薬飼育に向けて努力する。

③ 無農薬、無化学肥料で有機肥料によるお米やお野菜をつくる。

④ DDT等、有機塩素系農薬の残留農薬等について、生態濃縮の心配のない安心な飼料を開発すること。

⑤ 不可能とされている鶏の全植物性飼料の開発を成功させること。

⑥ すべての畜産物(鶏卵、鶏肉、乳牛、牛肉、豚肉)等に、すべて、秋川牧園専用飼料を開発して給与すること。

⑦ 名前の分る秋川牧園の乳牛に、自分たちの餌、自分達のつくった牧草を与え、自分たちの牛乳工場で、バッチ(釜)式で滅菌、牛乳の栄養と風味を大切にして、低温域殺菌七十五度を実践する。

⑧ 自分で造ったものを、自分たちで加工し、消費者に届けることを大切にする。会社の中に他の卵や他の鶏、他の餌などは無い、と言う区分の鮮明さを大切にする。

⑨ 環境や地域を大切にする。日本の農業を守り育てる。

⑩ 働く人が経営にも参加して責任をもち、労働と利益の成果を共有すると共に、社会的責任を全うする。(生産者と社員の経営参加制度の推進)

 

私たちの食べ物を食べて下さる多くの生活者の方々に、さらに期待される農業者であり、その担い手として、さらに努力すべき課題を問い詰めて参ります。

振り返れば、技術面では達成できているものが多いかと感じますが、消費者、生活者の皆様方のすべてにお喜びいただけるものになっているのか、生産するすべての部署が経営的にも成り立ち、安心安全や健康性について、最高のレベルに到達しているかを問えば、まだ、残る課題は多いと感ずるものです。これからも、この課題の解決に向け、さらに、その力量が、問われるところです。

秋川牧園、鶏、写真、開放鶏舎

 

新しい課題について頑張っていること

① ポストハーベストコーンを海外からの産直輸入することについて、分別保管方法、分別輸入ルートの開発できたこと。

② non -GMO、遺伝子組み換えしない飼料原料の開発輸入が軌道に乗せることができたこと。

③ 農業生産で、日本初の株式上場を果し、自己資本を充実させる中で、健康な食へ向けての試験開発や、増産体制に向けての先行投資が可能となったこと。

③ 2010年代、生活習慣病にならない健康な食べ方提案、栄養設計の提案を世に先駆けて開発提案したこと。

④ 健康提案・栄養提案・献立提案・家計提案…まとめて生活提案…少しは値段が高めとなる安心安全な食べ物ではあるが、栄養と栄養当りの値段を考えて献立することで、「安心安全は、普通の食費で、誰もが食べられる…しかも、栄養不満足を、栄養大満足に…」これら新しい発見、生活提案を世に問う…新しい栄養家計経済学の提案をスタートさせたこと。健康な食べ方提案「食べ物半分、食べ方半分」

⑤ 最高の安心安全な食べ物を、自らが農業者として責任生産をしてお届けする、生産者の宅配「直宅農園」に対し、広く全国の関心の高い消費者の方々のご注目をいただき、私共の宅配(直宅農園)に対し、活発なご加入をいただいていること。

⑥ 日本の農地を守る、地域を守る。飼料米多収穫低コスト生産の全国モデルとして、銀に光る大型鉄板サイロの建設が完成したこと。 堆肥の無償供給…地域循環…元気な生産者…その活動に対し、国を始めとして、全国からそのご評価をいただきつつあること。

⑦2015年以降の私共の鶏肉に対する旺盛なご要望に対応するため、生産農場の新設に努力を傾注していること。

 

さて、そのすべてを書ききれないところですが、やるべきことは、まだ、無限です。常に、工夫し、科学し、情熱をもって前進する…その秋川牧園に、今年もよろしく応援下さい。

では、2月号でお会いしましょう。

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