更新日:2019年08月09日
自由研究のヒント?卵を比べてみると・・・
鶏は24~27時間かけて体内で卵を形成し、産卵するため、
産卵前後の鶏の体調や過ごし方が卵にも顕れます。
■パックの中の卵を比べてみると・・・
パックの中の卵を改めてひとつひとつ比べてみても、色模様や形、大きさなど同一のものはありません。例えば、ときどき見かけるブツブツ模様。生理現象として顕れることが多く、私達のそばかすやニキビにも似たものですが、もともとは自然界で卵を外敵から隠すためのカモフラージュの名残と云われています。もしかしたら、産卵前に他の鶏とケンカして身を守ろうとしたのかもしれませんね。
どの卵がどの鶏のものかは私達もさすがに判別はできませんが、卵から鶏の個性や体調が見え、全てが生命からの貴重ないただきものだと感じます。
パックの中の卵にも個性が!
○殻が薄い・・・飲水量が増える夏場や、産卵リズムが不安定な産卵初期の他、サイズが大きくなりやすい老齢期の卵に見られる。
○スリム(形が細長い)・・・卵の形成にまだ慣れていない若い鶏は普通の卵型より細長い卵を産むことも。出荷はされないが中にはひょうたんのような形の卵も。
○色白・・・日齢やストレスなども起因するが、鶏が浴びた日光の量にも関係。秋川牧園は自然の光が入る開放型鶏舎で飼育しているので、日向を好む鶏もいれば、日陰派もいるので色味にバラつきが出やすい。
○ブツブツ(斑点模様)・・・体内で殻を作る際に色素が沈着してできる。大きさは個体差があり、微細な斑点から5mmを超えるホクロのような斑点まで。
(自動検卵機で出荷不適としてはじかれる卵の中には、もっと個性的な模様の卵も。)
○二黄卵・・・黄身が2つある卵を二黄卵と言います。そのほとんどは産卵初期の若い鶏が産んだ卵で、排卵リズムが安定せず短時間に複数排卵された場合に生じます。鶏の自然な生理現象によるもので、喫食に問題はありません。
○卵の中に褐色の小さな塊・・・これは肉班と呼ばれ、赤玉系に発生しやすいと言われています。卵殻色素由来のもので食べても問題ありません。ただ、見た目が悪いので、検卵透過装置で大きな肉班が混入した卵を見つけたら出荷不適として取り除くようにしています。
コラム:黄身の色、白身の色
黄身の色は、エサの色の影響を受けます。秋川牧園の卵は飼料にトウモロコシの配合割合が多く、他の卵よりも赤みが弱く黄みが強いため、比較的、色が薄く感じられるかもしれません。また、秋川牧園の卵の中でも、米を多く食べた鶏の卵の黄身は色が白っぽくなります。
卵白は、白く濁っていることが稀にあります。これは産卵時に発生する炭酸ガスが卵内に留まったままの状態で、産卵直後など極めて新鮮な卵に多く見られます。また、気候変化を感じやすい開放型鶏舎ならではの特徴として、夏場は暑さを感じて鶏が水分を多くとる傾向があるため新鮮な卵でも卵白が水っぽくなりがち。比較的泡立ちは良いため、メレンゲなどを使うお菓子づくりには、この水っぽい卵白の卵が向いていると言われています。
■秋川牧園のたまご
自然の光を浴びて産まれました
秋川牧園の採卵鶏鶏舎は自然の光や風が入る開放型鶏舎。より自然に近い環境で、日光や季節の移ろいを敏感に感じ取りながら産卵サイクルを育む鶏達を育てています。
直営の篠目三谷農場では約10万羽の採卵鶏を飼育。鶏が健康に育ち、健康な卵を産んでくれるよう、飼料の配合を工夫したり過ごしやすい環境を整えたりと、毎日鶏舎を見回って卵をひとつひとつ大切に拾いながら、鶏の様子をチェックしています。
飼料は全て植物性
秋川牧園では、残留農薬が心配される肉骨粉や油脂といった動物性原料を飼料に使用しません※。さらに全植たまごには産地特定の難しい米ぬかやふすまなども不使用。飼料から、おいしさと安全性を考えています。
※秋川たまごにはカロリーを補う目的で魚粉を使用しています。